UoPeople MBA「組織行動論」コースレビュー:学習時間、難易度、生存率

コース紹介

コースデータ

区分必修受講時期:2022/9/10 – 2022/10/26
受講前提無し
難易度★★※個人の感想です
クラス生存率68.42%DA8週目生徒数(13) ÷ DA1週目生徒数(19)
クラス平均点74.36点
成績95点
学習時間151時間19h/週 * 8週間
DA: Discussion Assignment ※AY2024のMoodle更新以降、クラス平均点は非開示となりました。

シラバス:BUS 5113 Organizational Theory and Behavior

コース概要

本コースでは、組織理論発展の歴史や人々行動に影響を与える心理学と、組織を率いるリーダーに必要な知識として、以下のような内容を学習します。

  • 古典的な経営理論
    • テイラーの科学的管理法、ファヨールの管理過程論、ウェイバーの官僚制組織論、サイモンの意思決定プロセス
  • 組織行動の心理学
    • 態度、パーセプション、行動
    • ハロー効果、ステレオタイプ、偏見、陰性所見(Pertinent Negative)など
  • モチベーション理論
    • マズローの欲求5段階説、ハーズバーグの動機づけ・衛生理論、マグレガーのXY理論、ブルームの期待理論など
  • コミュニケーション理論
  • 組織におけるコンフリクトの影響、効果、対処
  • チームワーク
    • チームワークの神話と現実
    • リンゲルマン効果
    • 生産性の高いチームの特徴
  • リーダシップスタイルの類型
  • 倫理的行為
  • 組織文化が変化に及ぼす影響

受講後の感想

古典的な経営理論は、いかに効率良く組織運営できるかを考えてきた人々の思考の歴史であり、なかなか面白いです。

初期の経営学説には外部環境変化への考慮が無く、人々を道具のように見立て、効率的に労働させるための、ベストプラクティスがあると考えていたのかもしれません。

そして、経営者が完全に合理的な意思決定を行う事は現実的ではなく、また、労働者のパフォーマンスは、物理的な作業条件よりも、モチベーションなどの内面的な要因の影響を大きく受ける事がわかり、それらを解き明かそうとする組織心理学が発展してきました。

このような理論の発展は、初期の経営学説の基礎と実践があったからこそ、それらの限界を突破しようとして生まれてきたものだと思います。

現在のビジネス環境は、言うまでもなく変化や競争の激しい時代であり、経営者であるか労働者であるかに関わらず、それらに適合し、生き残るための変化を常に求められます。そして、今後も効率的な組織運営や人々のモチベーションに影響を与えようとする新しい考えや試みは、どんどん出てくるのではないでしょうか。

そのような環境で新しい考えや情報を取り込んで変化を推進し、組織でリーダーシップを発揮していくためには、本コースで学べる組織理論の始まりから現在至る経緯や、人間の行動の基本原則、コミュニケーションやコンフリクト、リーダーシップに関する知識が、直接的に役に立つ場面も多いのではないかと思います。

とはいえ、知識として知っているという事と、実際に実践する事は別なことではありますね。

( ˘ω˘ ; )

注意が必要なポイント

本コースのDiscussion Assignmentでは、個人の価値観を問うような問題が出題されます。

私は、そもそも英語で良く知らない相手と議論するのは面倒だと思ってしまうので、「仕事はお金だけじゃない」とか、「マイクロマネジメントは百害あって一利なし」というような、無難な、反対されないような投稿をしてしまいがちですし、私以外にもそのような投稿をするクラスメートは多いです。

そして、そのような投稿に「私も同意します」とコメントをつけるのは容易です。

しかし、そのようなお互いに無難な意見を出し合って褒めあうだけだと、本当にこれで良いのかな?という居心地の悪さを感じますし、そもそも議論が深まりません。

例えばマイクロマネジメントを例に取ると、私はこれまで悪い印象しかなかったですし、実際にネットで調べると批判しか出てこないのですが、もし適切な場面で適切に運用すれば、良い効果を発揮する場合もありえるかなと、本コースのDiscussion Assignmentの議論で気付かされた事がありました。

私は、新しい理論は古いものを改善しているのだから、古い理論よりも優れていると考えてしまいがちで、この考えは正しい時もあるのですが、必ずしもそうではない時もあるので、気をつけなければいけないとも思いました。

実際、今でも多くの製造業で取り入れられている「カイゼン」は、古典であるテイラーの科学的管理法の影響を強く受けているように見えますし、機能しているのではないでしょうか。

ピープル大学には、せっかく様々な国から仕事、文化的背景などの異なる人たちが集まってますし、本コースはそれぞれの価値観を問いかける問題が多く出題されますので、ここはひとつ、じっくりと質問を考えて、「それはそうだけど、こういう考え方もあるのではないだろうか?」というような、前向きで、生徒同士の議論を深めるような絶妙な質問の投稿に、少しだけ挑戦してみるのも面白いのではないかと思います。しんどいですけど..。

多くの日本人にとって、英語でリアルタイムに議論をするのは大変ハードルが高い事ですが、ピープル大学はディスカッションボードでの議論なので、考える時間をしっかり取る事ができますし、口頭では難しい議論でも、比較的ついていきやすかったりします。

そして、仮に質問に失敗して多少クラスメートと気まずくなったとしても、本コースの後半ではコンフリクトを解消する方法も学びますので、後でリカバリできます!(たぶん。)

お役立ち情報

私はこのコースのグループワークで、始めてリーダー役をつとめました。多国籍で価値観が違う人たちと共同で、短い期間で課題を取り纏めるのはタフですが、学びもあります。

この件については、実際に起こしてしまったコンフリクトも含め、別な記事に取り纏めたいと思います。

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