コースデータ
区分 | 必修 | 受講時期:2023/1/26 – 2023/3/22 |
受講前提 | BUS 5110 | 管理会計 |
難易度 | ★ | ※個人の感想です |
クラス生存率 | 95% | DA8週目生徒数(19) ÷ DA1週目生徒数(20) |
クラス平均点 | 89点 | |
成績 | 90点 | |
学習時間 | 120時間 | 15h/週 * 8週間 |
シラバス:BUS 5111 Financial Management
コース概要
本コースでは、財務諸表の傾向分析と、株式、負債などの事業資金の調達手法と資本コストへの影響に関する要素として、以下のような知識やツールを学習します。
- 財務諸表、資本構成、倒産
- 財務比率分析、米国倒産法
- キャッシュフロー計算書、DCF(Discounted Cash Flow:割引キャッシュフロー)分析
- 減価償却、リースがキャッシュフロー分析に与える影響
- NPV(Net Present Value:正味現在価値)
- 資本支出予算
- タックスシールド
- 債権、利回り
- 株式、社債、地方債
- 企業価値評価
- 目的、手法とそれぞれの特徴
- 資本構造が企業価値に及ぼす影響
- IPO(Initial Public Offering:新規株式公開)
- 米国のIPOプロセス
- 社債と株式発行による資金調達の違い
- 貨幣価値、ファイナンシャルマネージャーの役割
- インサイダー取引
- WACC(Weighted Average Cost of Capital:加重平均資本コスト)
- 資金調達ケーススタディ。負債 or 資本による資金調達の意思決定
- 資本注入による影響
受講後の感想
私は受講前、管理会計(Managerial Accounting)とファイナンス(Financial Management)の違いが良くわかってなったのですが、これら二つの役割を整理すると、以下のようになります。
- 管理会計: 経営者が自社のパフォーマンスを分析・評価するための会計
- ファイナンス: 資金調達と運用を最適化し、企業価値を高めるための活動
企業価値が高まれば、有利な条件での融資が受けやすくなったり、倒産リスクが低下するなどのメリットがあります。
そして、それら企業価値の算出手法や、企業価値に影響を及ぼす資金調達方法の種類や関係性を学べるのが、ファイナンス(Financial Management)コースです。
ファイナンスは、経営者や会計分野の人たちだけのものではなく、ビジネス上での意思決定に関わる、もしくは将来的に関わろうとする人にとっては、必要になる知識ではないかと思います。
例えば、経営層から何かしらの投資案件の了承を得ようとするのであれば、ファイナンスでの企業価値向上に基づく、定量的な視点に基づいた提案が無ければ、経営層の同意を得る事は難しいのではないでしょうか。
逆に、もし経営者や会計分野の人たちだけでなく、皆がファイナンス思考で企業価値の向上を意識した議論や意思決定をしている組織があれば、それはとても高い価値をもつ企業になっていくような気がします。
私は当初、管理会計やファイナンスに苦手意識がありましたが、これら2つのコースを終えてみて、ピープル大学のMBAコースに関しては、専門家養成コースではなく概要を学ぶ授業なので、決して難しいものでは無く、食わず嫌いだったかなと思ってます。
管理会計とファイナンスの2コースで16週間にはなりますが、お互いにオーバーラップする分野もあり、一度覚えればずっと役立つ知識になると思いますので、是非多くの方にトライしていただきたいと思います。
注意が必要なポイント
本ファイナンスコース序盤の財務諸表の構成要素、比率分析、DCF分析やNPVによる設備投資意思決定は、本コース前に受講する、管理会計での学習分野と重複します。これらは読書課題が変わっても内容は変わらないので、復習として取り組めば良いと思います。
また、本コースの読書課題には、間接法によるキャッシュフロー計算書の作成方法まで踏み込んだものもありますが、課題ではそこまで問われませんし、実務でキャッシュフロー計算書を作成される予定が無いのであれば、あまり深入りする必要はないかと思います。
むしろ時間を掛けた方が良いのは、株式公開や社債発行による資金調達プロセスと、それぞれがWACCと言われる、企業の資本調達コストに及ぼす影響の理解です。
私の職種は会計分野でも資金調達に関わるものでもないので、このあたりの理解には苦労しました。
そのため、もしこれら株式や債券を新しく学ぶという方に対しては、序盤の余裕があるうちに、先んじて、これら分野のコースリーディングに取り組み始める事をお勧めします。
お役立ち情報
管理会計とファイナンスを学ぶ際に、ネットで日本語の情報を探しながら学習を進めた方が、理解が進む場合があります。
そのような情報の探索や、英文レポートを取り纏める際の用語統一に役立つ用語集を更新しました。