コースデータ
区分 | 選択 | 受講時期:2024/2/1 – 2024/3/27 |
受講前提 | 基礎3科目 | 管理会計、マーケティング、組織行動論 |
難易度 | ★★ | ※個人の感想です |
クラス生存率 | 93% | DA8週目生徒数(26) ÷ DA2週目生徒数(28) |
学習時間 | 93時間 | 12h/週 * 8週間 |
シラバス:BUS 5611: Managing Projects and Programs
コース概要
プロジェクトとは、これまで存在しなかった製品やサービスを実現するために存在する、ユニーク、かつ一時的なものであり、明確な開始日と終了日があります。本コースでは、プロジェクトを成功へ導くために必要となる知識やツールを学び、そしてグループワークでは与えられたケースに基づき、実際にプロジェクト計画を作成します。
本コースで学ぶプロジェクト管理フレームワークは、PMI (Project Management Institute) に準拠しています。
- プロジェクト管理入門
- プロジェクト管理の特徴、制約、ライフサイクル、管理フレームワーク
- ショートカットの隠れたコストと危険性
- プロジェクト管理の価値
- 開始フェーズ
- 利害関係者、文化的多様性の管理。プロジェクトの開始手順
- 多文化チームの管理
- ステークホルダー管理
- 計画: パート 1
- プロジェクトの計画プロセス、範囲、スケジュール
- 正確なプロジェクトの見積手法、楽観主義、悲観主義の影響
- 計画: パート 2
- リソース、予算、調達管理
- 人材管理、EI(感情的知性:Emotional Intelligence)
- 計画: パート 3
- 品質、コミュニケーション、リスク管理計画
- 品質管理の失敗例
- 実行フェーズ
- 実装プロセス、キックオフ、日常業務
- 組織文化の影響:広範な変更でマネージャーが直面するハードル
- 企業リーダー、プロジェクトマネージャーそれぞれのケース
- QCD(品質、コスト、デリバリー)管理
- 測定方法、主要目標、直接的/間接的な測定基準、優先順位
- コントロール
- 議論:Googleの20% ルール vs 構造化された意思決定プロセス
- BSC(バランス・スコアカード)
- グループワーク課題(ケーススタディ)へのBSC適用演習
- クロージング、プロジェクト・組織の成功要因
- プロジェクト成功の評価基準
受講後の感想
プロジェクトマネジメントというと、「大規模なITシステム開発で使用される管理手法」というイメージを持たれる方も多いのではないでしょうか。
実務では日々の通常業務だけでなく、何かしらの目標を期間内に達成するために、チームで活動する機会もあると思います。そのような活動もプロジェクト(SMPs: Small and Medium Sized Projects)と言う事ができ、本コースで学ぶ、プロジェクトの計画立案や管理手法が直接的に役に立ちます。
実際、PMI のプロジェクト管理ツールとテクニックは、ソフトウェアから建設業界まで、プロジェクトが広く適用されている間で共通である、という前提に立っています。
「日経転職版」が会員向けに実施した、「仕事・転職で使える資格ランク」の1位はPMP (Project Management Professional) であり、2位のMBA、3位のTOEICよりも上位に位置づけられてます。(あしたのマイキャリア, 2023)
このようにプロジェクトマネジメントの重要性が高まっている背景には、「PMIグローバル・メガトレンド2022」によると、DX、気候変動、人口動態の変化、経済の変化、労働力不足、市民平等運動などにより、企業に大きな変革が求められている事があります。(Forbes JAPAN BrandVoice Studio, 2023)
ピープル大学のMBAコースは、全体として変革をリードするリーダーを育成するプログラムであると感じます。プロジェクトマネジメントスキルは、そのような組織変革リーダーに必須のスキルであると思いますので、もしこれまでプロジェクトマネジメントの学習をされた経験が無いという方には、特に本コースの受講をお勧めします。
リファレンス
Forbes JAPAN BrandVoice Studio. (2023, June 27). IT以外でも需要が増えている「プロジェクトマネジメント」、その真価とは. Forbes JAPAN. https://forbesjapan.com/articles/detail/64062
あしたのマイキャリア. (2023, August 4). 仕事・転職で使える「資格ランク」1位PMP、2位MBA、3位TOEIC. NIKKEIリスキリング. https://reskill.nikkei.com/article/DGXZQOLM2733F0X20C23A7000000/
注意が必要なポイント
本コースで学ぶ知識やツールは体系化されており、理解する事は決して難しいものではありません。しかしながら、実際に実務でプロジェクトマネジメントをする事は、簡単な事ではないでしょう。
それは、プロジェクトには三重制約(作業範囲、時間、コスト)という、互いに影響する要素があり、その中で期待される目標を達成する事が求められます。そして、プロジェクトは一時的なものなので、それに関与するチームメンバーの期待やスキルセット、モチベーションも様々です。また、プロジェクトには様々なステークホルダーが関与しますので、ゴールや仕様が途中で変更になる事は、よくある事です。
本質的にプロジェクトを成功させる事は難しいと言えそうですが、プロジェクトの計画段階から実行、評価に致るまでのプロセスや、管理手法などの知識を学ぶ意味は何でしょうか?
それは、プロジェクト全体を俯瞰する力を養い、それら不確実性への対応力を高める事なのではないかと思います。
実務でのプロジェクトマネジメントが難しいからこそ、本コースで学んだ知識やツールを実務で使い、うまくいかなかった点については、改めてこの体系化された知識を確認するという、PDCAが必要なスキル領域だと強く感じました。
お役立ち情報
本コースのカリキュラムに直接関係するものではありませんが、私はこのコースを9つ目に受講し、初めて単位を落とすかもしれないと感じました。
原因はコースカリキュラムや難易度に起因するものではなく、コースインストラクターとクラスメートの相性によるものなので、レアケースだとは思いますが、学びも多かったので、起きた出来事を別な記事で考察したいと思います。