はじめに
この記事では、40歳から英語を独学で学習し、50歳でピープル大学(UoPeople)のMBAコースに入学した著者が、自身の英語力を分析し、ピープル大学での学習に必要となる英語レベルを説明したいと思います。
私はこれまで About me にも書いている通り、英語圏での教育や職務経験はありません。まずは、私のピープル大学入学前後の英語試験スコアと、入学時点の英語力の自己認識を明かすところから始めていきます。
著者のピープル大学入学前後の英語力は、以下の通りです。
受験時期 | 年齢 | テスト | スコア | CEFR | TOEIC 目安 | 備考 |
2021/5 | 49 | CASEC | 793 | B2 | 870 | 転職時 |
2022/5 | 50 | Duolingo | 105 | B2 | 785 – 940 | MBA入学時 |
2023/3 | 51 | EF SET | 62 | C1 | 945 – 990 | MBA学習9ヶ月後(※) |

CASECは転職の時、Duolingoはピープル大学入学時のスコアです。
EF SETは無料なので、MBA基礎コース終了時に、力試しで受けました。
ピープル大学入学時点の、私の英語試験スコアと英語力の自己認識
私はこれまで、英語力の証明が必要なタイミングではCASECを受けてきました。CASECとは英検が開発した、リーディングとリスニング、及び空所補充とディクテーション(書き取り)を中心としたオンラインテストで、スピーキングテストはありません。なぜCASECかというと、安くて手軽(3,667円)で、履歴書にも書ける試験だったからです。
私のピープル大学入学に近い時期でのCASECスコアと、そのレポートに書かれた他英語試験のスコア目安は以下の通りです。
CASEC
年齢 | CASEC スコア | TOEIC(R) (スコア目安) | TOEFL(R) (スコア目安) | 英検級 (目安) |
49歳 | 793 | 870 | 540 | 2級 |
CASECスコアとその他英語試験との比較で、目を引くのはTOEICのスコア目安です。CASECの793点がTOEIC 870点相当と言われると、結構高いスコアに見えます。
しかしながら、英検目安が2級というのは、あくまでTOEICのスコア目安と比べればではありますが、少し微妙な感じです。これだけでは、レベル感がよくわかりませんね。
ご参考までに、CASEC 793のスコアレポートに記載されたコメントは以下の通りです。
語彙力:新聞・雑誌などを読み、十分に内容を理解するだけの語彙力があります。
表現力:日常生活及び社会生活に必要な英語表現は大分身についています。
聴解力:Native-speakerが速めのスピードで話す日常的・社会的内容の、比較的長い会話を聞き取り理解できます。
CASECスコアレポート(793)より
これらコメントを私の自己認識と比べると、間違っているとは思いません。しかし、表現力と聴解力のコメントは、その通りに対応できそうな場面も多少はあるかもしれませんが、高めの評価が出ているような気もします。例えば、Native-speaker同士の会話を聞き取るのは難しく、映画は字幕が無いと、ほぼ内容を理解する事ができません。
Duolingo
次に、ピープル大学入学のために受けた、Duolingoのスコアを見ていきます。DuolingoはCASECと違い、スピーキングのテストもあります。私はこのテストの総合スコアで105点を獲得しており、ピープル大学MBA入学条件の100点を、わずかに上回りました。
スコアの内訳は以下の通りです。

これらDuolingの結果をCEFR(セファール:ヨーロッパ言語共通参照枠)の基準にあてはめると、「聞く読む」はB2の中上級、「書く話す」はB1の中下級に該当します。
株式会社プロンテスト「【2022】CEFR(セファール)の各レベルを解説!主要英語検定試験のスコアに換算すると?」によると、それぞれのレベル感は以下の通りです。
CEFR B2(聞く読む:中上級)
聞く:身近な話題でなくても、個人間・社会・学問・職業の世界で出くわす話題について、標準語で話されれば理解できる
読む:さまざまな目的や種類の文章を、独力でかなりのところまで読み解くことができる
CEFR B1(書く話す:中下級)
書く:自分の関心がある身近な話題について、簡単な文章を作成することができる
話す:身近で日常的な会話に、準備なしで参加することができる
こちらのコメントの方が、私としては自己認識の実態に近いような気がします。
「聞く」の「標準語で話されれば理解できる」を、「ネイティブが気を使って話してくれれば理解できる」と同程度と解釈すれば、その通りだと思います。
私が英語を「聞く」事ができるシーンは、例えばビジネスなどの、予備知識がある分野の会話を1対1で行うような場合です。このような場合、相手が表現やスピードを手加減してくれる事も多いので、コミュニケーションを取る事ができます。
私は日本人にありがちな、文章での「読み書き」が得意で、会話の「聞く話す」が苦手なタイプのようなので、どうやら、「話す」評価が無いCASECのような試験では、本人感覚よりも少し高めの評価が出てしまうようです。
ピープル大学での学習に困らないか?
それでは、本題のピープル大学で必要な英語力に言及していきたいですが、まず、コースについていけるか?困ってないかと問われ、困ってないと言えば嘘になります。
とてもではありませんが、ピープル大学MBAコースの課題量はそこそこ多いので、翻訳ツールのDeepLや英文校正ツールのGrammarlyのような、英語力を補助してくれるツール無しには、勉強についていけそうにありません。
しかしながら、言い換えればそれら英語補助ツールを使う事で、本ブログのピープル大学のコース紹介でも私の成績を公表している通り、平均以上のスコアが獲得できているのも事実です。
なぜなら、ピープル大学のMBAコースは、ほぼ全てが読み書きで完結しますし、ディスカッションボードでの議論には即反応する必要はなく、十分に時間をかけて考えてから回答すれば良いので、英語でのリスニングやスピーキングがスムーズでない私でも、ついていけているのではないかと思います。
学習での英語利用は、趣味や仕事よりもハードルが低い
英語で何かをやろうとする時、当然やる事により難易度は変わります。
例えば、映画やドラマのリスニングは非常に難しいですし、そもそもアメリカ人でないとわからないような内輪ネタは、仮に聞き取れたとしても、日本人には理解する事が難しいです。
また、仕事で英語を使う場合、最初は英語、日本語どちらもできる人と一緒に仕事を始める事が多いかと思いますが、その場合、結構頑張って自分から仕事に割り込んでいかないと、周りがどんどん物事を進めてしまうので、せっかく仕事で英語に関わるチャンスがあったとしても、ただいるだけになってしまっている人も、実は結構多いのではないかと思います。
ピープル大学のMBAコースは、実務経験のある方であれば、それぞれのコースの予備知識が全くゼロという事はないと思いますし、また、もし本業とは離れた分野だったとしても、MBA学習の助けとなる日本語の情報は比較的多いですし、探しやすいと思います。
そして、ピープル大学の学習は前述の通り、比較的日本人が得意な読み書きで完結しますし、IT補助ツールも使えます。毎週の課題をこなすには自律性が求められますが、ピープル大学のMBAコースは、英語を使う分野としては、比較的取り組みやすいのではないかと思います。